前回、vulnerableを再投稿した。そのvulnerableは企業買収に対する弱さを表す語として取り上げた。
今回、先の大震災と原発危機問題に関する海外メディア報道における、vulnerableを含む記事を見てみよう。
"Many coastal communities were ravaged last month, and some have become even more vulnerable to tsunami waves because sea walls were breached and land levels sank." (Newyork Times April 7, 2011)
これは、津波被害により、多くの沿岸地域において地盤沈下や侵食がすすみ、これまで以上に津波災害の危険性が高まっているという内容のものだ。weakがlittle strengthやlacking powerを含意するのに対し、津波という外的な自然エネルギー(の脅威)に“弱い”という意味付けからvulnerableが用いられているというのがわかる。